生きること

HierosPhoenix2007-02-10

Do what thou wilt shall be the whole of the Law.

"わが狂喜なる喜びの中、おまえの心の内で日々行われる祝宴"
Sor. Raven訳 『法の書』第2章42節

ハディートは、存在そのものが美であり、狂喜であると説きます。生きるという行為そのものを賛美し、懐疑的な「だから?」や「なぜ?」といった負の言葉を呪詛するのです。前回も書きましたが星の核たるハディートは「生命の与え手」であると同時に「死の伝道者」です。今回はハディートが生命そのものを歓喜とともに賞賛する様について書きます。

"新しい時代(AEon)は、人とは不滅の神であり、彼の意志に対して永遠に活動的であることを宣言する" 
  アレイスター・クロウリー

想像すらできない人の内奥、全ての中心の中心に無限小の点があると仮定して下さい。その無限小の点は、全ての存在の理由であり、原初の活動です。この点こそが生きること、存在することの意味を十全に知っているのです。科学が万能であったとしても人の魂を作ることはできません。なぜならば科学はこの無限小の点を製造することができず、また内奥の炎の原理を解明できないためです。

生きることにおいてハディートは我々を鼓舞します。

"汝ら一同、覚えておくがよい。存在は純粋なる喜びであることを。全ての哀しみは影の如きものにすぎぬということを。それらは通り過ぎ、終えるものであるが、とどまるものもあるという事を"
  Sor. Raven訳 『法の書』第2章9節

また魔術の実践についてはハディートが注意深く勧告します。

"喜びと美をもって諸儀礼を正しく執り行わせよ!"
 Sor. Raven訳 『法の書』第2章35節

儀礼についてクロウリーは解説しています。「儀式とは物憂げな形式的手順ではない。それは秘蹟であり、舞踏であり、宇宙の記念碑である。宇宙とは終わりなき狂喜であり、荒々しく自由、加速への狂おしき情熱である」

全ての狂喜の主催者こそがハディートなのです。全ての芸術と科学、魔術と神秘主義の源、原動力こそがこの無限小の点なのです。さすれば存在することを受け入れ、生きていくことといたしましょう。  IO PAN!

Love is the law, love under will.