第二回西洋秘教伝統シンポジウム講演内容

Do what thou wilt shall be the whole of the Law.


11月19日に開催する第二回西洋秘教伝統シンポジウムの講演内容が公開されました。このイベントの主旨は大きく二点です。1. 魔術結社で活動する現役修行者達による本格的魔術講義を低価格で提供する。2. シーンにおける活発な情報交換、人的交流の場を提供する。この趣旨にご賛同いただきました講演者の皆様、そして既に申し込みをいただきました参加者の皆様、当日は有意義な一日といたしましょう。そしてまだ参加申し込みをされていない皆様、是非 下記サイトからお申込み下さい。

http://abiegnus.jimdo.com/第2回西洋秘教シンポジウム参加申し込み/

★ Hieros Phoenixプロフィール:
1989年、実践的西洋魔術と邂逅。以後「黄金の夜明け」団の儀式魔術体系、並びにアレイスター・クロウリーが提唱したセレマ主義を中心に四半世紀にわたり実践を積む。幾つかの魔術団体を経て、現在は「東方聖堂騎士団 (O.T.O.)」の日本代表を務める傍ら、過酷な実践カリキュラムで有名な「銀の星」団(A∴A∴)を主軸とした修行生活を送っている。

講演概要:
Mysterium sanctae Hexagram 『スター・サファイヤの書』と結合の神秘

1912年、アレイスター・クロウリーは大陸の秘教的フリーメーソンリーの指導的人物テオドール・ロイスの突然の訪問を受ける。ロイスはクロウリーに対して何故、O.T.O.の最高位階の実践的秘密を暴露し、その内奥の秘儀を公刊してしまったのか? と非難したという。件の文書は1913年に自費出版されたクロウリーの霊的・魔術哲学的詩集『虚言の書』所収の第36章『スター・サファィヤ』の儀式であった。そもそも1913年に出版された『虚言の書』が、何故1912年にロイスの手に渡ったのだろうか? あるいは単にクロウリーがこのエピソードが起こった日時を記憶違いしていたのであろうか?
翻って『スター・サファイヤの書』はクロウリーが、偶然の産物として書き表した儀式の一例なのであろうか? あるいはクロウリーは、O.T.O.の秘密を知り得た上で敢えて『スター・サファイヤの書』を創作し、更にそれを難解な儀式の暗号文の中に封じ込めたのか? 様々な憶測が飛び交うクロウリーの儀式、『スター・サファイヤの書』を検証する。

★ 神木ミサ
プロフィール:

魔術の学院「I∴O∴S∴」正式メンバー。天秤座のA型。好きな魔術は召喚魔術。
贔屓の天使はツァドキエル。己のカバラ思想の霊的系譜はイサク・ルリア。

2012年、自身のプロベイショナー時代の魔術日記に基づいた小説「天使由来」上梓。

2015年、ある方のご紹介で某出版社様とご縁を頂き、次回作の出版に向けて話を進めるも、
双方の方向性の相違により頓挫。暫くヤサグレて(笑)、もー封印しちゃおー、と思っていた2016年、エレウシス的摩訶不思議な邂逅によって、やはり世に出そう! と、あっさり封印解除。もうちょっと待っててね☆

講演内容:
神木ミサ・完全オリジナルパスワーキング 〜『Donum(ドヌム)』〜 

魔術は語るものではなく、自ら「やる(実践する)」ものなので、何か実践系で・・・と考えた結果、会場の椅子や机を片付けないで済む「パスワーキング(径行き)」を実施することにしました。 勿論、当日の参加者の中には、魔術修行者だけではなく、ご興味はお持ちだけど実践経験のない方もいらっしゃると思いますので、心身の安全性は最大に考慮・配慮してあります。危険を伴うようなことはありません。(万が一の場合の対処法もお伝えします)安全で平和な実践となりますので、ご安心くださいませ☆

※但し、精神疾患をお持ちの方につきましては、心身の安全遵守のため、大変申し訳ございませんが、パスワーキングへのご参加はお断り申し上げます。

今回はI∴O∴S∴のカリキュラムとは一切関係のない、神木ミサ完全オリジナルのパスワーキングです。リラックスして、気楽に楽しんで頂ければ幸いです。


★ Frater Hocuspocusプロフィール:
20世紀の日本にて生まれ、10代の頃から魔術修行を行っていた、と称するインチキ魔術師。
現在は複数の魔術団体の運営を手伝っている、と吹聴しているが、公に確認できることはツィッターでの不規則発言のみ。

ワークショップ:
The Qabalistic Cross: The Relation between your body and the Tree of Life」

色々と難しくて面倒くさい部分の説明をすっとばしながら、儀式魔術の基礎である身体の使い方(弛緩法、呼吸法、発声(振動)、等)について一通り解説しつつ、黄金の夜明け系魔術の最も基本的な儀式である「カバラ十字」の意義について、カバラの「生命の木」との関連を説明し、実習を行います。 参加者が実際に体を動かし声を出して「カバラ十字」を体験/体得することがワークショップの目標です。 「講義だけ聴きたい」「実践は面倒くさい」「今更カバラ十字?」という方は、この時間に東京見物や長めのティータイムに行っていただいても全く問題ありませんし、参加しなくても損をすることは絶対にありません(断言)。



★ Soror Kプロフィール:
幼少期に早くも「死」について考え始め、10代前半で、魔女宗や魔術に興味を持つ。
アメリカの大学に進学し、心理学を専攻。

1999年6月、Servants of the Lightの通信生になり、 2001年9月、A.O.出身ポール・フォスター・ケースのシステムを受け継ぐ Fraternity of the Hidden Lightでニオファイト参入。東京ロッジにてカンセラリア を務める。

現在は、セカンドオーダー(R.R.et.A.C)の一員として、定期的に海外ロッジの活動に参加する一方、東京で勉強会やプロナオス(プロベーショナー用のイニシエーションや儀式)を主催している。

F.L.O. Japan活動案内サイト http://blogs.yahoo.co.jp/lvxtokyo

講演内容:
『隠者の灯火に向かって〜イニシエートが歩む自己犠牲の径』

みなさんは「イニシエートの生き方」というと、どのようなイメージを持ちますか? またみなさんはどのような理由で魔術に興味を持ったのでしょう? 今回の講演では、私Soror Kの体験も踏まえながら、「回帰の径を行く者」(Aspirant)の内なる変容についてお話します。この旅路には、いくつかの段階がありますが、みな「隠者の持つランプの灯り」に向かって歩んでいきます。誰しも、この灯火に導かれ、回帰の径に入るのです。

ではタロットキーの「隠者」にはどのようなシンボリズムが秘められているのでしょう?  このキーが割り当てられているヨドの径での体験とは? これらの点について考えていきます。

F.L.O.の活動内容についても、簡単にご紹介いたします。



★ 秋端 勉(あきば つとむ)1 講師プロファイル
1980 年代から英国等の魔術団体に参加し、西洋魔術及びカバラを実践してきた。
また、魔術団体I∴O∴S∴学習主任を勤め、三十年以上にわたり、国内にカバラを基盤とした西洋魔術を紹介している。

2 題 名
生命の木と身体化技法

3 講演の要旨 ユダヤ教神秘学では神の身体化(Corporeal)が神学として発展するとともに、宇宙と同大である象徴図「生命の木」を人間の肉体の上に塑像する身体化技法が発達してきた。ヘルメス学的西洋魔術には、その技法の一部が「中央の柱」の行法として伝承されている。古くは魔術パピルス文書にある「七芒星儀礼」(PGM XIII, 824-842)、『マセー・メルカバ』に記された「七つの封印」や、アブラフィアの「母音の祈祷」、ルリア学派が発展させたセフィロトの活性化などが現代まで続く霊統のなかで時代とともに、変化しながら実践されてきた。生命の木に仮託された多彩なカバラの身体化技法を紹介するとともに、その一部を観客とともに実践する。

Love is the law, love under will.