The Star of BABALON

Do what thou wilt shall be the whole of the Law.

7月14日(土)〜7月16日(月・祝)に開催される"Thelema Fest III"。私の登場は(多分)15日の午前になると思いますが、どんな内容のワークショップになるか、簡単にお知らせいたします。 講義内容の原稿は既に書き終わっています。なるべく平易に書こうと意図したのですが、深い部分になると、どうしても専門用語を使わざるを得ません。 その意味では、私の講義受講に際しては、カバラの基礎知識とThelemaの基礎用語は知っておいた方が良いかなと感じます。 講義は英語で実施する予定ですが、日本語訳をお配りします。

今回は、「The Star of BABALON, A Mystery of 7 times 7」というタイトルを予定しています。

「ババロンの星」とは、1913年に発表されたクロウリーの著作『虚言の書』の49章に登場する七芒星のシンボルです。ババロン—「緋色の女」とも呼ばれる憎悪の母は、新約聖書の「黙示録」に登場する退廃と堕落の象徴です。クロウリーの体系では、一転して美と酩酊の母、専門用語でいうと「満ち足りた女」として登場します。そして、この七芒星は、クロウリーが結成した魔術結社「銀の星」団 (A∴A∴)のシンボルの中心に置かれました。

なぜ、「ババロンの星」がA∴A∴のシンボルの中核となったのか? 堕落した女性が聖化された本当の理由は? 緋色の女が意味する作業とは?
酩酊する聖女ババロンが象徴する概念は、実は人間の霊的進化と深い関係があります。
本講義には、性魔術の話題は一切登場しません。ババロン、緋色の女が性魔術のパートナーのことを指す、とする評論家達の意見(時には、クロウリー本人もそう信じていた)は、ババロンが表象する神聖な作業を誤解させるものでしかないからです。その表層的な解釈は、クロウリーの体系を理解する際の障害の一つでしかありません。今回の講義で、ババロンの帳を開き、その真の姿を皆さんと共有したいと考えています。

「ババロンの星」の源流を探索し、薔薇十字の伝統に触れ、更に人間が神へと昇華する「大作業 GREAT WORK」の意味についてもお話したいと考えています。
『霊視と幻聴』、『虚言の書』、「黄金の夜明け」団の教義がババロン理解の為の重要な鍵となります。

皆さんと会場でお会いできることを楽しみにしております。

Love is the law, live under will.